進学塾チャレンジ1・指導例

①ノートは、1教科あたり3冊準備する。

塾で使用するノートは、授業ノート・リターン(復習)ノート・テストノートの3冊と要点ノートです。授業ノートは、授業や個別指導でやったことを記録します。リターンノートは、自宅で宿題をやるノートです。テストは毎回授業の始めに実施し、テストノートを使用します。また、小単元が終わるごとに、習熟度テストを実施しています。要点ノートは、間違いやすい問題や何度か間違った問題の解説ノートとして使用します。この4冊のノートとテストをうまく組み合わせて学習することで、短期間に理解度を深めて、飛躍的に成績を向上させます。要点ノートは、5教科用(受験対策用)としてルーズリーフが最適です。

 

②ノートは、デザインよりも機能性重視で選ぶ。

ノートはデザインよりも機能性を重視しましょう。小学生は、算国理社とも5ミリ方眼(10mm実線)ノートが使いやすく、まとめやすく、図、線が描きやすくお勧めです。中学生・高校生は、数国理社ともCampusのドット入りかNakabayashiロジカルノートが使いやすく、まとめやすく、グラフ、図、線が描きやすくお勧めです。特に一押しは、Nakabayashiロジカルノートです。1教科につき3冊用意しましょう。要点ノートは、いつでもどこでも見直すことができるルーズリーフを全教科用として1冊用意しましょう。 

 

③シャーペン(鉛筆)は、書きやすいものにする。消しゴムは良く消えるものを選ぶ。

シャーペン・ボールペン(赤青)や消しゴムなどの筆記用具は、デザインで選ばないで、機能性を重視してください。問題をすらすら解くためには、シャーペンやボールペンは、手に負担がかからず、すらすら気持ちよく書けるものを選んでください。ドクターグリップ、αgel、クルトガ、DelGuardを選び、芯はHBを使用しましょう。シャーペンの0.3は、芯が折れやすく使いにくいので、0.5がお勧めです。消しゴムは、少しの力でしっかり消せるRadar、AIR-INやMONOなどを必ず選んでください。ノートや筆記用具はデザインよりも機能性を重視し、あなたのこだわりを大切にしてください。素晴らしい職人は、良い道具で素晴らしい仕事をするものです。素晴らしい受験生も良い筆記用具で、素晴らしい学習に心がけたいものです。

 

④テキストや問題集に○×△を徹底する。(間違えた問題はあなたの宝物)

授業やリターン(復習)で問題を解くときは、解説や解答を見ないで数問といたら必ず答えあわせをします。○×は赤のボールペンで、テキストの問題番号とノートのどちらにも必ず○×を記入します。この時に、〇は大きく×は小さくつけましょう。×が大きいとやる気がでなくなりますから・・・。また先生に教えてもらったりヒントを見て正解した場合は、△を記入します。×△の問題は、『間違い直し』をすらすらできるまでしっかりします。×問題を直ぐに解き直して正解の場合は青○をします。間違えた問題がすらすら解けるようになることが、短期間で飛躍的に成績を伸ばすコツです。間違えた問題は、あなたの成績を伸ばす『宝物』です。必ず要点ノートにまとめて、すらすら解けるように復習しましょう。

問題集を数多くするよりも『解けない問題』や『間違いやすい問題』・一冊の問題集を完璧にする(解けなかった問題をすらすら解けるように努力する)ことが、短期間で飛躍的に成績を伸ばす最善の勉強法だと肝に銘じてください。この『間違い直し』に一生懸命に取り組み、短期間で飛躍的に成績を伸ばし、第一志望校に合格した生徒がたくさんいます。 

 

⑤褒めて自信を持たせてやる気を育てる。

『子供たちを褒め、自信を持たせ、やる気を育てる』のは、教師・塾講師・家族の役目です。子供たちの自信は、努力を褒められたり、成功体験を積み重ねることで、必ず身についてきます。例えば、今まで解けなかった問題がすらすら解けるようになったり、テストで高得点を何度かとることで自信がついてきます。自信がつくと自然とやる気がでてきます。やる気が出ると、さらに努力することができて、成績がどんどん伸びていきます。

 言葉のかけ方にも自信をつけさす肯定的な声かけと自信を無くす否定的な声かけの2通りあります。つまり、自信とやる気を育てるには、肯定的な言葉使いや肯定的な物事の考え方がとても大切になってきます。例えば、コップの中の残っている水を見て、もう少ししかないと捉えるか、まだこんなに残っていると捉えるかの違いです。コップの中の水の量は同じなのに捉え方次第で大違いです。これをテストの点にたとえると、数学のテストで70点とれた努力を褒めることができるのか、70点しか取れなかったのかと、点数を叱ってしまうのかというふうになります。子供たちの長所や努力したところを褒め、自信を持たせ、やる気を育て、どんどん伸ばしていきましょう。(長所伸展法)

 

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ

話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず

やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず  (山本 五十六)

 

⑤ポジティブ思考で、未来に全力投球する。

「僕はいつも一生懸命プレーしようとしているけれど、今日は結果が出ませんでした。でも、そのことを悔やんでもいないし、恥ずかしいとも思っていません。なぜなら全力を尽くしたからです。」日々一瞬一瞬に全力を尽くす。これこそイチロー究極の思考・行動パターンである。もちろん、たとえ結果が望むようなものでなかったとしても、自分が全力を尽くしたから後悔することはない。このことに関して、アメリカの心理学者マーチン・セリグマンは、「楽観や悲観とは、成功や失敗を自分自身がどう解釈するかにある」と定義した。つまり同じ状況であっても、その人の捉え方によって、それ以降の思考・行動パターンは、まったく違うものになるということだ。例えば、コップに水が半分入っているのを見て、「もう半分しかない」と考える人間と、「まだ半分もあるじゃないか」と考える人間がいる。「もう半分しかない」という悲観主義者が、「どうしよう」と立ち止まってしまうのに対して、「まだ半分ある」の楽観主義者は、気持ちを切り替えて次の瞬間に全力を尽くすことができる。だから、楽観主義者だけが、大きな問題に直面してもそれを乗り越えられる。目の前のことを継続しながら、ただひたすら今現在に全力を尽くせば、「ああすればよかった」「こうすればよかった」という、悲観主義者特有の過去への悔恨は消え去り、未来に全力投球できるようになる。(児玉 光雄『継続する力』より)

 

⑥生活指導に重点を置く。

きちんとした生活が出来ている。 → 成績が伸びやすい。

きちんとした生活が出来ていない。 → 成績が伸びにくい。

 

進学塾チャレンジ1は、生活指導に重点を置いています。

例えば、挨拶がきちんとできる。礼儀正しい。整理整頓に心がける。感謝の気持ちを忘れない。机の消しかすやごみを片付ける。机や椅子を揃える。正しい言葉遣いで、だれとでも笑顔で話ができる。物を大切に使う。忘れ物をしない。椅子に姿勢よく長時間座っていられる。静かに学習ができる。他人を思いやる。友達を大切にする。何事にも一生懸命に努力する。時間厳守...などです。「笑顔で礼儀正しく、きちんとした生活ができる。」簡単に出来そうでなかなか出来ませんが、今日から少しずつ克服するように心がけていきましょう。

 

⑦学習への取り組み方を見直す。

「あの先生はとても良い先生だ。わからないところを聞くと、直ぐに教えてくれる。」と言う生徒がいますが、あなたの成績を最大限に伸ばす先生は、あなたがどこまで理解しているのかを確認し、ヒントや考え方を教えることができる先生です。勉強(学習)とは、知らないことや解らない(分からない)ことを知ることで、とても楽しく喜びに満ちたものです。勉強とは、本来は自分から積極的に調べたり、考えたり、自力で解いてみたりする自主的で前向きなものです。毎日少しずつ、コツコツと粘り強く計画的に勉強に取り組んでいくことで、だれでも必ず短期間で飛躍的に成績を伸ばすことが可能です。自主的に課題に取り組んでいきましょう。そして、勉強が好きになる、楽しくなる工夫を考えましょう。全ての教科において、分からないことを分かるようにすることで、短期間で成績を飛躍的に伸ばせます。分からないことは恥ずかしいことではありません。分からないことを分からないままにしておくことが、恥ずかしいことだと肝に銘じてください。塾は、勉強を学ぶ場というよりも、むしろ勉強の仕方(学習方法)を学ぶ場なのです。つまり、『魚を与えてもらうのではなく、魚の釣り方を教わる(学ぶ)』ことがとても大切なのです。

 

言葉の意味がわからない。→辞書、辞典、参考書で調べる。

知らない言葉がでてきたら→国語辞典をひく。参考書で調べる。

読み方がわからない。→漢和辞典をひく。

英単語の意味がわからない。→英和辞典をひく。

単語のスペルがわからない。→和英辞典をひく。

 

親や先生に聞けば簡単に(楽に)解決することですが、自分で自主的に調べたり、一人で解いたり、考えたりすることは、重要な学習方法のひとつなのです。

 

⑦夢や目標を持つ。

大きな夢や大きな目標を持ちましょう。夢を持つことでやる気がうまれてきます。高い目標を掲げ、常に夢にむかって努力しましょう。決してあきらめることなく夢や目標にむかって努力しましょう。夢や目標がないと、道に迷ったり、その場にずっと佇んでしまいがちです。夢とは人生の行き先(目的地)みたいなもので、目標とは人生の地図やコンパス(方位磁針)みたいなものです。行き先が分からなかったり、行き先がなかったらどこにどれだけ進んでいいのか分からないように、夢や目標をもつことはとても大切です。夢や目標があれば、どんどん前に進んでいくことが出来ます。暗闇の中や長いトンネルでもどんどん進んでいけます。時には長い距離も、急な坂道も、たとえ転んだとしても…、直ぐに立ち上がって前に進んでいけるのです。

 

 ドアの向こうに夢があるなら、ドアがあくまで叩き続けるんだ。 矢沢永吉

 

 

 

⑧読書をする習慣をつけよう。

読書をする習慣がついているか、いないかで人生は大きく異なってきます。人間ひとりひとりの能力は限られています。何か難しい問題がでてきたときに、自分だけではよい答えが見つけられないことがよくあります。そういうときに読書をきちんとしている人は、本から得た知識を使うことができます。学校の教科書や学習塾の参考書や問題集を読むことは、読書のほんの一部分にすぎません。勝間和代さんは、読書を生活にいかすことがとても上手な人です。「読書進化論」で勝間さんは、「私は、本は他者の人生の疑似体験だと思っています。平安時代の人の人生を擬似体験することなど、本以外ではできません。それが、『源氏物語』を読むと、できてしまうわけです。ですから、私は歴史物も、偉人伝も、とてもよく読みます。平安時代、室町時代、戦国時代、明治時代も、疑似体験できるからです。」と述べていますが、その通りです。読書を通じ歴史について知ることもとても大切です。(佐藤 優「読書上手からコツを学ぶ」より)